モバイルSuicaのコード決済搭載ってどうなんでしょう?

QR決済・スマホ決済
記事内に広告が含まれています。

2025年11月25日、JR東日本とパスモ陣営が共同で新しいコード決済”teppay(テッペイ)”について発表しました。注目度が高いせいか発表後1週間でネット上でも様々な意見が飛び交っています。歓迎してよいものか、あまり期待できないものなのか筆者の中ではまだ結論が出ていません。

開始まで期間があるが注目度は高い

JR東日本は2026年秋に、パスモは2027年春に利用開始とのことです。まだだいぶ先のことになりますね。

それぞれモバイルSuicaアプリ、モバイルPASMOアプリ上のアイコンから呼び出して使う形でとなっていて、新たなアプリのダウンロードや会員登録は必要ないとのことです。

今回はデモ端末も用意されたようですが、利用イメージの紹介といった位置付けでした。

2024年12月に公開されたJR東日本の大規模計画は着々と進められていますよ、という点を示したかったものと想像します。

teppayの発表直後はSuicaキャラクターのペンギンがお役御免になることや、決済音が人の名前を呼んでいるようで恥ずかしいなど、本来の機能とは違うところでも意見が噴出しました。

やはり注目度が高いということでしょう。

評価できる点

評価できる点として、以下はあまり異論がないと思われます。

①チャージ(利用)限度額が現在の2万円を超えて高額の買い物に使えるようになること

JRの発表には新しい限度額の記載はありませんが、暫定的に30万円が想定されているという情報もあります。

②SuicaだけでなくPASMOも対応すること

今までは出てきていない情報でした。利用者の裾野が広い方が普及の可能性が高くなると思います。

残念な点

一方残念な点もあります。

①Suica/PASMO残高とteppay残高は共通ではないこと

Suica/PASMOとteppayの両方に残高を持つことになって不便です。teppayからSuica/PASMOへ残高を移すことはできるとのことですが、逆はできない一方通行となっています。

②teppayで貯まるポイントはJREポイント等とは別であること

PASMOも参加しているので仕方ないことかもしれませんが、ポイントが別々に貯まるのは困りますね。ポイントが仮に相互に交換できたとしても手間がかかることになり実用に耐えない気がします。いずれSuicaやJREポイントがなくなる方向なのでしょうか。

③チャージ不要で買い物に使えるクレジットカードがビューカードのみであること

利用者を多く獲得するのに大きな障害になると考えます。PayPayなどでも同じような動きがありますが、汎用的なQR決済ツールとは言えないのではないでしょうか。

④teppayとSuica/PASMOでは買い物に使える店が違うこと

情報の読み書きの方法が違い、対応する加盟店が違うのですから当然ではありますが、これでは全く新しい支払い手段がまた1つ増えただけのように感じられます。

⑤その他にも

機能面とは異なる話ですが、市場分析の際にはSuica/PASMO所有者が84.3%にも昇り、その8割以上がSuica/PASMOに馴染みや安心感・信頼感を持っているとしています。ですがこれはおそらくカードタイプのものも含めた数字ではないかと思います。一方新機能はモバイルSuica・モバイルPASMOだけでしか使えませんから馴染みのある人が皆利用できるかはわかりません。いつのまにか話がすり替わっているのではないかとの印象を持ちました。

当面は今後の動きを見守る方向に

発表では”キャッシュレス疲れを解消する”と宣言されていましたが、それをどうやって実現するのか今一歩わかりません。他の決済手段を放棄してみんながteppayだけを使うようになればOKということでしょうか?

スマホのキャッシュレスを使いたくない筆者はQRコード決済自体を使わなくて済むのがベストと考えていますが、それははなから無理のようです。

クレカタッチ決済も進めている私鉄等の各社はPASMOとの併存のしかたをどうするのだろう、など疑問がまだ多くあります。

筆者は鉄道の利用に関しては、どちらかというとクレカタッチ決済のほうに期待してしまいます。

teppayについて現時点では歓迎すべきなのか期待外れなのか決めかねていますが、2026年の稼働までの間に、より具体的にわかったり、方向が変わったりすることもあり得ますので引き続きウォッチして行きたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コメント

タイトルとURLをコピーしました