QR決済は長くサービスを継続しているものももちろんありますが、終了してしまったり新しいサービスが開始されたりといった変化も激しい状況です。筆者は極力チャージ残高を持たず、登録したクレジットカードで決済しながら同時にポイントも消化できるQR決済を重視しています。この条件を満たしているにもかかわらず今まで全く利用していなかったAEONPayを今回初めて利用してみましたのでその情報をまとめました。
LINEPayのサービスが終了
QR決済関連では、直近の2025年4月30日をもってLINEPayのサービスが終了するという大きな出来事がありました。

LINEPayはチャージ&ペイの機能でクレジットカードを使って税金や社会保険料、公共料金などが支払えるとても便利なツールでした。請求書払い以外ではクレジットカード払い時にもLINEポイントが同時に消化できました。PayPay陣営に吸収されるような形で終了となりましたが、筆者はLINEPayの方を残してもらった方が良かったのにと思うほどです。とても残念です。
その代わりにはなりませんが、今回はWAONPOINTを利用しながらクレジットカード払いができるAEONPayの可能性に期待して挑戦してみます。
AEONPay利用の事前準備
①AEONPayを起動するのはiAEONアプリかイオンウォレットアプリとなるため、どちらかを自分のスマホにダウンロードします。筆者はどちらもダウンロード済でした。
②ダウンロードしたアプリに会員登録をします。筆者は両アプリへの会員登録も済んでいました。
③決済・チャージ手段を登録します。クレジットカード払いはイオンカード、チャージはイオンカードまたは銀行口座となります。筆者はイオンウォレットアプリにはクレジットカードを登録済みでしたが、iAEONアプリには未登録であったためAEONPayボタンから初期設定でカードを登録しました。クレジットカードのみ利用予定のため、銀行口座は登録していません。
以上で準備は完了です。
実際に使用してみました
iAEONアプリからAEONPayを表示し、クレジット払い・100ポイントを使う指定でイオン店舗のセルフレジで支払いを始めました。
支払方法選択画面でAEONPayをタッチしバーコードをスキャンさせると、いきなり”係員が参りますのでお待ちください”のメッセージが表示されスタッフの方に手数をかけてしまう事態になりました。

出だしから予想外の展開です。”支払いQRコードを読み込ませるのは最後でよい”との説明で操作を省略して進めると何とか決済ができました。(どうも事前に読ませるのは会員コード画面のようです。レジの画面にピンク色のAEONPayのロゴが表示されているため、スマホ側もピンク色の画面を読ませてしまいました。)
支払い額が41円と少額だったためクレジットカードは使われず、WAONPOINTのみでの支払いとなりました。ポイントを使う指定は100ポイント単位でしかできませんが、100円未満の場合は端数のみでも充当できるようです。

払い終わってしまえば他のQR決済手段と特段使い勝手が変わるところはありません。
AEONPayのメリット・デメリット
まだ試していない点も含めて、筆者にとってのメリット・デメリットを整理してみると以下のようになりました。
a.メリット
①WAONPOINTとクレジットカードが併用できる
AEONPayの最大のメリットです。今まで筆者はWAONPOINTを電子マネーWAONにチャージして使うか、イオン系の店舗で、支払の際に利用するポイントを指定して利用していました。利用するポイント数を事前にアプリで指定できること、AEONPayが使える店が系列店以外にも増えていることから利便性が高まりました。
②オーナーズカードの機能を登録できる
イオンの株主でありかつアプリに事前に登録をしておくことが前提ですが、オーナーズカードをスキャンすることなく会員コードの提示だけで支払いが完結できます。ただしオーナーズカードを登録すると、半年に一度のキャッシュバックがWAONPOINT付与に代わってしまう点は要注意です。
③クーポンが同時適用できる
会員コード払いのときMyクーポンが自動適用されるとなっています。ただ筆者の場合クーポンが表示されず、実際にうまく働くかの確認はできていません。
④ウエル活にも使える
毎月20日のウエルシアWAONPOINT1.5倍利用にも使えるとのことです。筆者にとっては大変便利です。2ヶ月後となってしまいますが確かめてみる必要ありです。
b.デメリット
①クレジットカードがイオンカードのみ
クレジットカードの登録はイオンカードまたはイオンデビットカードに限られます。他社のカードを使うことはできません。
②ポイント利用は100ポイント単位でしか指定できない。
ポイントをあるだけ使う時や100ポイント以下のものを購入するときは問題ありませんが、100ポイント超、全額未満のポイントをきっちり指定することはできません。セルフレジでの従来の支払いでは1ポイント単位で指定できると思われます。特にシステム開発に費用がかかったりすることも考えにくいので改善してほしい点です。
③イオンウォレットアプリとiAEONアプリの使い分けがよくわからない。
iAEONアプリでAEONPayの利用設定をするとイオンモールアプリからもAEONPayが呼び出せるようになりました。しかしイオンウォレットアプリでは別途利用設定をする画面が表示されます。別のイオンカードを設定して使ったりできるのか、実は同じなのかよくわかりませんでした。
④使える店が系列店以外にも増えてはいるものの、まだ他のQR決済に比べると少ない。
楽天Pay、PayPay等の代表的なQR決済と比較するとどうしても利用できる店舗が限られてしまいます。やはり系列店での利用をメインターゲットにしているものと思われます。
評価
AEONPayはイオンカード、イオン銀行、WAONPOINT、オーナーズカード、クーポンなどイオンの各種サービスを取り込んで便利に使えるように作られていると感じます。
ただ利用できる場所としては、汎用のQR決済と店舗限定のQR決済の中間的なもの。今後拡大されてゆく可能性はありますが、現在地はイオン系列の店+アルファといったレベルでやや中途半端な感じが否めません。
WAONPOINTが同時利用できる決済手段としては大歓迎ですが、ポイント利用が100ポイント単位でしか指定できないなど改善してほしい点もあります。筆者はWAONPOINTは現在のところウエル活で使用することをメインにしているので、大量のWAONPOINTをAEONPayで使うことは考えていません。分散している端数のポイントが有効に消化できればそれでOKです。
イオンからはたくさんのサービスやアプリが提供されておりそれぞれが魅力的なのですが、何か1本筋の通った考え方があるのかどうか、何をどう使ったらよいのかわかりにくいところがあります。そのあたりが一般ユーザーに伝わると一気に普及するかも知れません。
今後の展開に期待しています。
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